MRJ(三菱リージョナルジェット)
三菱航空機のMRJ(三菱リージョナルジェット)はYS-11以来40年ぶりのの純国産旅客機開発で、三菱旅航空機が独自に開発しているジェット旅客機です。
そんな三菱航空機のMRJ(三菱リージョナルジェット)ですが、エアアジアグループのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)がMRJを20機購入を検討していると、2019年3月25日の先日に名古屋市内で朝日新聞などのインタビューに答えています。
https://www.asahi.com/articles/ASM3Q3G8WM3QOIPE00G.html?iref=pc_ss_date
三菱航空機側の返答待ちとの事で、MRJが順調に市場投入され予算や技術的な課題が解決されれば三菱航空機からOKが出るかもしれませんね。
ではMRJ(三菱リージョナルジェット)がエアアジアから20機購入した場合、今後の展開はどのようになるのでしょうか。
エアアジアの設立当初はマレーシア政府系重工業会社の傘下企業で業績は低迷し経営破綻状態でしたが、当時大手レコード会社のアジア地域役員だったトニー・フェルナンデスが1,100USの負債を抱えたエアアジアを私財を叩いて1リンギット (約30円)で買収。買収後はアジア最大のLCCに成長しています。2019年4月時点でのエアアジアグループの航空機保有数はA320ファミリーを約240機以上でエアバスの航空機受注数が約500機以上にもぼりエアバス最大の顧客となっています。
そんなエアバス最大の顧客エアアジアから三菱航空機のMRJを20機を受注となれば、短距離路線の新たなビジネスモデルが確立されることにより更にエアアジアからの受注と他社の競合LCCからの受注が期待できること考えられます。
ではエアアジアが三菱航空機のMRJを使用する用途はどのようかと言うと、A320ファミリー航空機で離着陸できない短い滑走路で東南アジア向けの路線にするとのことです。
けれどもエアアジアはエアバスの最大顧客でエアバスの傘下に入ったMRJのライバル社ボンバルディアから購入したほうが実績もありコストが抑えられるのではないかと思うところですが、三菱航空機のMRJの性能と品質、今まで日本で築き上げたモノ作りの信頼があるので20機の受注を検討となったのではないでしょうか。
そんな三菱航空機のMRJですが問題点としては納入の遅れがあります。YS−11以来40年ぶりの航空機開発となり技術や品質ああるけれども、型式証明取得のノウハウがなく取得に苦労し4度の納入延期となりました。しかしながらボンバルディア等の航空機メーカーからノウハウを持っている人材をヘットハンティングし三菱航空機で活躍し始めると納入延期の問題は解決されつつあります。
それによってボンバルディア社から訴えがあり、三菱航空機が企業秘密の不正使用を行っているとしていますが、三菱航空機側は「この訴えは事実的根拠や法的妥当性を欠いており、根拠がないものと認識」との事で「 ボンバルディア社の真の意図はMRJの開発を阻害し、最終的に市場投入を遅らせること」と主張しています。
ボンバルディア社がこのような訴えおすると言うことは、三菱航空機のMRJが順調に型式証明取得によってMRJに受注が流れて行くとボンバルディア社に大きな危機感があると感じられますね。
今後順調に開発が進みMRJがANA(全日空)に市場投入されエアアジアからMRJを受注となれば、日本の部品メーカーにも恩恵があり日本の産業に影響を与えることでしょう。